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花椿交差点

ペトラ・コリンズに10の質問

2016.11.28

この秋、『花椿』が新装刊しました。“タッチ”をテーマに掲げた初号は、よりフレッシュに、よりエモーショナルにメッセージを伝えるべく、巻頭特集では23歳の写真家、ペトラ・コリンズを起用しました。今回、少女たちのふれあい、そして東京の街並みを撮影した彼女は写真家としてのみならず、モデルや編集者、キュレーターなどさまざまな表情をもつ時代のアイコン、世界中からラブコールが絶えない新時代のアーティストです。ヒューマニズムあふれるやさしいまなざしをもつ彼女は新しい『花椿』を象徴するのにふさわしく、美しいものにまっすぐ向かっていく彼女はとってもハッピーな魅力にあふれています。10の質問をとおして、彼女のスタイルに迫ります。

―今回のフォト・ストーリーのコンセプトを教えてください。

私にとって東京という街はとにかく刺激的でした。その色合い、光、人々……。その中でとくに印象深かったのは、人々のふれあいがとても少ないということだったんです。でも、今回モデルとして出演してくれた彼女たちは、人間が本能的に関係性を求める存在だということを証明してくれた。人間はふれあうために、そして感じるために互いに歩み寄る。彼女たちはその完璧な例でした。撮影中、彼女たちはとても自然に重なっていったの。カメラや互いに対してとても快適そうで、私はずっと、彼女たちのパーソナルな世界に入りながら、一緒に何かを作っていたと感じました。

―What was your concept and thoughts behind the photo story?

Tokyo was a big influence for me - the colors, the lights, the people. What I think inspired me the most though is how little people touch or interact with one another. From what I've seen in the younger generations in Tokyo - is that they want that connection - they want to be close to one another - to be able to touch - to feel. The girls I shot were perfect examples of that - they just fell into each other's laps. They were so comfortable with one another and with the camera. I felt like I was being let in to their personal world but that we were also creating something together.

―今回のテーマ“タッチ”に関してはどう思いましたか?

物理的な接触と、さわってわかることは私にとってとても大切なんです。私がフィルムで写真を撮るのは、それが物理的に在るもの(さわってわかるもの)だから。私にとって写真とは、光がネガに当たり、カメラの前後をとおしてネガの中へ私の感情が染みていく、そういうこと。ふれることはただの日常的なことというだけじゃなくて、それはまた私の日々の習慣の中の大事な一部なんです。

―How did you respond to the issue theme, “Touch”?

Physical contact and the tangible are very important to me. I shoot with film because it is tangible. The way my photos turn out are because of the way the light hits the negatives, the emotions that seep(don't know how to spell that) into the negatives from in front and behind the camera. So, for me touch is not just a thing in my everyday life but it is also a big part of my practice.

―今回の撮影で印象的だったシーンは?

撮影も終わりかけたとき―夜が降りてきたころ、私はタクシーでモトーラ世理奈さんを撮影していました。音楽をかけながら、私たちは車の中で青い光に包まれて、それはほんとうに映画のワンシーンのようで、魔法がかかったように感じました。

―Please tell us memorable moments from the shoot.

Towards the end of the shoot- at nightfall- I took Serena alone in a cab to shoot her. We had a blue light on in the car and played some music and it just felt so cinematic and magical.

―最近ではあなたは異なる役割を担っていますね。写真家にモデル、キュレーター、そして編集と。それらの経験が互いにどのように影響をしていますか? そしてそれらが全体としてどのようにあなたの芸術的な表現に刺激を与えていますか?

私にとって異なる役割と媒体を担うことはとても意味があります。そうすることによって、私は多角的な視点を得、私が写真で一番したいことの見通しを立てることができるんです。学校では批評とキュレーションについて勉強したんですが、そこでは物理的な経験が人間の精神をさらにおし広げることを教わりました。哲学や論理などを勉強すればするほど、私は世界で何がおこっているのか、そして写真で何を表現できるのかを知ることができる。キュレーションの勉強もまた、新しいものを作りだすために相反するアイデアをどのように一緒に束ねるか、教えてくれました。­そしてモデルになること/カメラの前に立つことは、私が撮影するときに被写体とより親密につながるための、被写体に寄り添うための理解を深めてくれる。私は何が快適で快適でないか、そして人々は何に興奮し、盛り下がってしまうのかを知っているんです。

In recent years you have taken on different creative roles; a photographer, a model, a curator, and an editor. How do these experience influence each other and inform your artistic output as a whole?

It's important for me to take on different roles and mediums - it gives me perspective on what I do the most(photography). I studied criticism and curatorial practice in school and I think that taught me the most about expanding your mind to better your physical practice. The more I study philosophy, theory, etc the more I am informed of what is going on in the world and what I can create in photographs. Curation has also taught me how to bring a bunch of opposing or different ideas together to create a new one. Modeling/being in front of the camera helps me connect more with subjects when I'm behind it. I know what is comfortable and not and what gets people excited or down. 

―少し前に、あなたのTumblrで『花椿』の表紙を見かけました。それはどのように見つけたのですか? そしてあなたが個別に『花椿』に抱くイメージはありますか?

私はいつもTumblrを渇望していて、つねにネット上で新しいイメージを探しています。その『花椿』の表紙をどうやって見つけたかは覚えていないんだけど、いいなと思ったことは確か。とっても陰鬱でムーディ、そこに惹かれたんだと思う。

―We saw that you posted the cover of Hanatsubaki on your tumblr in the past. How did you come across with the image? And what was your initial thoughts about the magazine?

I'm an avid tumblr and am obsessed with finding new imagery on the Internet. I have no idea how I came across it but I became obsessed with that cover image. It was so dark and moody.

―東京での撮影中、あなたはいつもすばらしく着飾っていました。あなたのスタイルの小さなヒントと、どこでどのように服を集めるのか教えてくれますか?

ハハハありがとう! 私の撮影のときのスタイルは、基本的にスーパーカジュアル。主にヴィンテージのドレスと快適なアディダスのスニーカーを合わせることが多いの。ドレスを着ると、そこら中に漂う感じになれて、ほんとに自分が傍観者になったような気になれる。そして私のスタイルの一番大きなポイントは、身につけていて自分が本当に落ち着く服を着ること。ひとは自分が一番お気に入りの服を着ている時がいつも最高だと思いますよ。

―Every time you showed up in Tokyo, you were dressed amazingly. Please tell us your style tip and where and how you source your clothes.

Haha thank you!! My personal style when shooting is super casual and comfy - I like to wear dresses (usually vintage) when I shoot because it makes me feel like I can float around and really be a spectator. My biggest style tip is to find what's most comfortable and wear that. You always look the best when you feel the best. With sourcing I mainly wear vintage and am always wearing my adidas sneakers (comfort). 

―アートやファッション、音楽、映画などであなたの芸術的な信条や美意識に影響を与えた作品はなんですか?(3点教えてください)

すべて映画で、ソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイズ』、ヴィム・ヴェンダースの『パリ、テキサス』、そしてヴェラ・ヒティロヴァの『ひなぎく』です。

―What art, fashion, music, film have inspired/influenced you in forming your artistic philosophy and aesthetics?

The Virgin suicides, Paris Texas, and Sedmikrasky.

 

―落ち込んだ時、どうやって元気を取り戻しますか?

私の妹に会いに行きます。彼女はまたたくまに私をハッピーにしてくれるんです。彼女はとても温かく思いやりがあって、私にとって地球上でとても特別な人。彼女とは12歳になるまでおんなじベッドで寝ていて、身体的にもとても親密に育ったの。だから私たちはいまでも仲がよく、私たちはお互いを元気にする方法をよく知ってるんです。

―When you are down what cheers you up? Or makes you happy?

My little sister. She can instantly make me happy. She is my favorite person on earth and is so warm and caring. We grew up very close - physically as well - we slept in the same bed until we were 12. So we are very close and we really know how to cheer eachother up.

―あなたの美の定義は何ですか? どんなものにあなたは美を感じますか?

個性は美しい。不完全であることは美しい。線やこぶ、曲線など、それらは私に私たちが人間であるということを気づかせてくれる。そのことにとても興奮するんです。

―What is your definition of beauty? What are things that you think is beautiful?

Character is beauty. Imperfections are beautiful. Lines, bumps, curves, those things make me realize we are human which to me is the most exciting thing.

 

―今いちばん興味のあることは?

映画です! 私はいつも物語の創作のアイデアにとりつかれていて、将来はぜったいに1本作ってみたいと思っているんですよ。

―What interests you most at the moment?

Film! I've always been obsessed with the idea of creating stories and really want to create one in the future.

写真:三宅英正、取材協力:FRONT.,LTD

クリエイターの紹介

Petra Collins

写真家 / アーティスト / キュレーター / モデル

1992年カナダ・トロント生まれ。15歳から写真を撮り始める。現在はNYを拠点に活躍し、海外版『VOGUE』『i-D』『CR FASHION BOOK』などの雑誌やカルバン・クラインなどのブランドキャンペーンへの参加、そしてSNSの発信を通して世界中のフォロワーの共感を得ている。新時代のフェミニズムを牽引するアーティストの一人として主に若い女性を被写体に、その身体からにじみ出る現代の女性らしさの描写に取り組む。http://www.petracollins.com/

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