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Heart of Fashion

巾着バッグ人気の火付け役 マンサー・ガブリエル 待望の洋服ラインとは?

2017.12.22

文/呉 佳子

ここ2、3年流行中の巾着型バッグ。ブームに火をつけたのはニューヨーク発のバッグブランド、マンサー・ガブリエルだ。2013年のブランド立ち上げ以来ベストセラーのバケットバッグは、つるりと滑らかなイタリアンレザー製。シンプルなフォルムに、蝶結びにしたレザーコードが大人のキュートさを添える。飽きのこないタイムレスなデザイン、肩ひじ張らない高級感、甘過ぎないかわいらしさなど、一見シンプルなデザインは、実は絶妙なバランスのセンスに裏打ちされている。

マンサー・ガブリエルのインスタグラムより。アイコンの巾着バッグ

洗練された美意識をファッションで表現
そんなバランス感覚抜群のマンサーのセンスをチェックするならば、まずはインスタグラム。ブランド公式アカウントには、バッグのアドイメージだけでなく、マンサー流の美意識や世界観を表現したビジュアルが満載だ。フォロワー数もメキメキと伸びて既に52万超え。バッグだけでなく洋服も!という声も多かったそうで、この秋のクローズラインデビューに繋がった。

ショー会場はニューヨークのSOHO地区にあるマンサー・ガブリエルのショップ
ベストセラーの巾着型バケットバッグ。お花を入れるバケツがインスピレーションだそう

エフォートレスな上質シンプル
さて、ファン待望のウェアライン、初コレクションの内容は? バッグデザインの要である色、素材、形のバランス感は服への落とし込みでも健在だ。
最初に目を引くのは鮮やかな色使い。ピンク、イエロー、レッドなど気持ちをリフトアップするカラフルな色を同系色でコーディネートした。イニシャルアイテムはオーバーサイズのカシミヤコート。シンプルながらも計算され尽くしたフォルムは、エフォートレスな女性らしさが魅力的。

待望のデビューコレクションより
ファーストルックは優しいアイボリーのグラデーションコーディネート。ユニークなシェイプのバッグがアクセント
発表したコレクションは17年秋冬向けのもの。ギンガムチェックなど、来春夏のトレンドも先取りして取り入れ
17年秋冬に注目の全身一色、“ワンカラースタイル”
肌触りのよいカシミヤコートが一押しアイテム

作りこまれたすっぴん顔
シンプルで洗練されたファッションに合わせるべきはやっぱり、ナチュラルメイク。“すっぴん”?! にも見えるメイクだが、実はここにも巧みな計算がある。
ポイントは眉とリップ。眉は眉頭から眉尻まで濃さを均質にするためパウダーを補い、グロスで毛並みを引き立たせることでナチュラルな強さを出す。女性らしさをほんのりと演出するのは唇。素の色よりもやや赤みを増した理想的なナチュラル唇をリップカラーで表現した。

メイクアップのコンセプトは、Clean、Fresh、Easy。ナチュラルだが強い眉と可憐なリップが巧みなコントラストを奏でる

バッグ、ファッション、メイクアップ。全てに息づいていたのは、可愛らしさとエレガンス、高級感と気取らなさの絶妙なバランス感だ。いずれも洗練されたシンプルが基本。

翻ってファッション全体の大きな流れに目を向ければ、ノームコア(究極のベーシック)ブームが2年ほど前にひと段落して以降、デコラティブ&作り込みの方向性に流れている。そんな潮流の中にあって、マンサー・ガブリエルはらしさを失わずにどう進化を遂げるのか注目している。

メイクアップに使用した商品リスト
眉:
NARSマットアイシャドー2004N/2035N/2073(髪色に合わせてセレクト)
NARSブロージェル1153、NARSリップグロスN 1664

リップ:
NARSオーデイシャスリップスティック9456、9487、9470

クリエイターの紹介

呉 佳子

ファッションディレクター

資生堂ファッションディレクター
ファッショントレンドの分析研究やトレンド予測を担当。毎季、コレクション取材で世界を飛び回る……だけならカッコいいのですが、家では2児の世話に髪を振り乱す毎日。長男進学につき、ウワサに聞く“小一の壁”の洗礼を受けています。おしゃべりが上手になった2才の長女は最近「はぁー、つかれた!」「腰イタイ〜」と言い出して……。自分の口癖を反省中。

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